フラシティいわき

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フラの歴史【3】フラの指導者「クム・フラ」

<平成30年10月『 いわき市シティセールス基本方針』より抜粋>

■フラの指導者「クム・フラ」

 正式なフラの指導者を「クム・フラ(kumu hula)」と呼びます。「クム」は、「源、根源」を意味する言葉で、クム・フラは、ハワイ文化の伝道師ともいえる存在です。ハワイ語の知識はもちろん、詩の理解と朗唱、場所や機会に合わせた詩(フラ)の選択、楽器やレイの選択など、フラに関わるすべてを理解し、しきたりに乗っ取った決定ができる能力が求められ、その資格は、師匠から弟子へと伝えられます。日本に置き換えると、武道や芸事の師範や家元といったイメージでしょうか。フラの踊りだけでなく、背景となる文化や自然への畏敬を大切にする点も、日本と共通する点といえそうです。

■フラ発祥の地

神々に捧げられるフラ(イメージ)

 フラの起源や発祥の地については諸説あるようですが、多く知られているのは、火山の女神ペレとその妹ヒイアカの伝説の舞台となっているカウアイ島が、最初にフラが踊られた場所だとする説です。カウアイ島北部には、フラの女神ラカを祀る神殿「カウル・オ・ラカ・ヘイアウ(Ka Ulu o Laka Heiau)」があり、また、この一帯の敷地内にハワイ諸島で最古のハラウ(フラの教室)がありました。

 本市とゆかりの深いカウアイ島がフラの発祥地であるとすれば、半世紀の時を超えてフラを身近に感じているいわき市は、「日本のフラ文化の発祥地」といえるでしょう。

【参考文献】

  • 矢口祐人『ハワイの歴史と文化』(中公新書、2002)
  • 矢口祐人『ハワイとフラの歴史物語』(イカロス出版、2005)
  • Allan Seiden(山口かおり訳)『アート・オブ・フラ(日本語版)』(アップフロントブックス、2005)
  • 後藤明『海を渡ったモンゴロイド』(講談社、2003)
  • 後藤明・松原好次・塩谷亨 編著『ハワイ研究への招待』(関西学院大学出版会、2004)
  • 池澤夏樹『ハワイイ紀行 [完全版]』(新潮文庫、1996)

<こちらもご覧ください>

フラの歴史【1】
フラの歴史【2】
フラの歴史【4】

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