フラシティいわき

いわきフラレポート

IWAKI HULA REPORT
フラシティいわき インタビュー Vol.005

養田珈琲 店主 養田 勇(ようだ いさむ)さん

<フラシティいわき グッズ物語> いわきオリジナルブレンドコーヒー編

 

 

 

Q:「養田珈琲」ついて教えてください

 

 元からコーヒーが好きな家族のもとに生まれて、小さい時からコーヒーが大好きで飲んでいたんですけど、東日本大震災をきっかけに、将来のことを考えていました。そんな時、たまたま出会ったコーヒーに衝撃を受けて、お店をやってみようとなりました。

 そのコーヒーが、おいしさを通り越すような味で、こんなおいしいものを地域の皆さんに出せたら、震災後に暗くなった人たちが元気を取り戻したり、明るくなったりするんじゃないかなと思ったのがきっかけです。

 もう一つは、コーヒーの学校を作ろうと思っていたんです。でもコロナでずっとできていなくて、今はあまり人を集めないように、個別指導・マンツーマンで指導していて、いずれは、4人から6人程度集めて少しずつやっていこうかと思っています。

 いわき市では、まだ家庭でコーヒーを嗜む人が少ないんですよね。どちらかというと、外で軽く飲むというような感じなんですけども、やっぱりコーヒーにもっと触れてほしい。ですが、皆さん難しく思っているんですよね。なので「コーヒーは簡単においしくできるよ」というのを開業してから伝えています。

 6年程やってきて、まだまだこれからなんですけど、やはりコーヒーを通して地域を元気にしたいというのがあります。まだまだ力不足でなかなかできていないのですが、コロナが落ち着けばイベントに積極的に参加して、待つのではなく、いろんな人に会いにいきたいですね。

 

 

 

Q: 「いわきオリジナルブレンドコーヒー」について聞かせてください

 

 「いわき市」の市制施行50周年記念の時に、市のために何か記念になるコーヒー作ろうと思って、最初は「いわきハワイアンブレンド」というのをオリジナルで作ったんですね。 おかげさまですごい人気で、少しずつ評判は良くなっていたのですが、もっと地域の人に気軽に楽しんでもらいたいなと思っていました。

 例えば、「フラおじさん」ってキャラクターありますよね。これは誰でも知っていると。じゃあフラおじさんなどを使って、自分で挽かなければいけない豆とかではなく、ドリップパックにして世に出したら、もっと気軽に楽しんでもらえるんじゃないかと考えていました。

 その頃にちょうど「フラシティいわき」というブランディングを立ち上げる頃で、うまくそれとマッチングできて商品化することができました。

 

 

 「いわきオーシャンブレンド」は、いわきと言えば「ハワイ」、あと「海」だと思ったので、特に「海」をイメージしたコーヒーですね。浜辺で飲んだ時にすっきりさわやか。海のような感じ。誰でも飲みやすく、コーヒーが嫌いな人でも飲みやすいコーヒーの味に仕上げました。

 もう一品の「いわきハワイアンブレンド」は、ご存知の通り東北のハワイということで、こちらは「ハワイ」にちなんだ名称と、ハワイのコナコーヒーを使ってブレンドコーヒーを作りました。しかし、ハワイのコナコーヒーが入手困難になってしまったので、現在はその味に近づけるような豆を使って作っています。(※2022年3月現在) 2種類とも誰からも愛される、毎日飲んでも飲み飽きない味に作ってます。

 味にこだわったのは、「お土産品」であることです。「いわき」と書いてあるコーヒーを、お友達に送ったり、いわきに来た人が飲んだときに、「あれこれ全然違うよね」と感じてほしい。風味がよく、しっかりとしたコーヒーの味があって、後味すっきりで、余韻が長く続く。これが養田珈琲の特徴なんですけど、その個性が楽しめるように作りました。

 

Q: コーヒー店と地域との関わりについて聞かせてください

 

  コーヒーというのは生産者から消費者まで繋がってないといけないんです。例えば、 仕入れ先の農家さんへおいしかったよってフィードバックすることによって、翌年さらに気合いを入れておいしいコーヒーが送られてきます。それに対して僕が焙煎して、お客さんにカップで出す。そこでおいしいといったものが、またフィードバックされていく。

 その中で、僕は最後の砦なんです。豆を製造して液体にしてお客様に出しているので、ここでおいしくないよって言われたら繋がらないんですよ。だからどこが切れてもダメ。どちらかというと、一番最後の大事な部分の役割が、自家焙煎で抽出して提供するというところ。だからいわきのコーヒー屋さん達は、もっといわきをコーヒーで盛り上げていこうってみんな思っています。コーヒーのイベントなどを開いたりして、皆さん奮闘してる最中です。

 

 

 

Q:いわきへ移住されて感じることを教えてください

 

 いわきにどんどん遊びに来てほしいと思っています。僕は自転車が趣味なんですね。最近では、サイクリングロード「いわき七浜海道」が開通したので、僕も自転車で走ってる姿をSNS等に投稿して、全国のサイクリストにアピールしています。

 まちの魅力って、住んでいると気づかないことが多いじゃないですか。実際、海があることだってすごい魅力なのに。地方から来る人とかはよく「いいですね、すぐ目の前に海があって」って。でも、そう言われても私たちは「は?」「生まれたときからあるよ」って。

 実は「宝」って、見えてないだけでいっぱい転がっているような気がするんです。それをどんどん発信して、僕のように移住してもらう。最近、関東圏の人たちがどんどん地方に移住している話を聞くと、移住先としていわきって本当にいいとこだなと思うんです。だからちょっと不安なんだけどって時には、僕は先輩じゃないですか。こんなこと大変だったけど、ここに相談してみなとか、ここが面白いよとか、移住できたからお店もできたんだよとかね。やっぱり同じ境遇の人がいると心強いじゃないですか。だからそういう橋渡しの役にもなりたいなと思っています。

 

Q:改めてコーヒーの魅力を教えてください

 

 家庭でコーヒーを楽しめるようになるとその人の生活が豊かになると思っているんです。やっぱり今、みなさん時間に追われちゃっている。朝なんて忙しいし、家でコーヒーを淹れる時間なんてないと。でも朝に淹れている方もいるんですよね。例えば5分早く起きるなどして。

 何が違うかって、たぶんゆとりが違うと思うんですよね。皆さん、24時間は一緒ですよね。どこに何を使うかだと思うんです。やっぱりコーヒーを買って家で淹れている人というのは、落ち着きがあって余裕がある。逆を言うとコーヒーを始めた人たちはコーヒー教室を通して、みんな生活が豊かになってくるんですね。

 今までは仕事しながら飲むコーヒーだったのが、向き合って淹れて味わうことによって、「おいしさ」がわかる。普段の食生活 もそうだし、生活自体を味わって生活するようになり、生活レベルが格段に上がっていく。そこにたぶん令和の時代において、コロナになっていろんなことが今はできなくなった。でも一番近くに、こんなに些細なことだけど幸せがいっぱいあるんだな、というのを気づいた人は多いのではないかなと思います。

だからコーヒーって人生で大切なこといっぱい教えてくれるんですよ 。

 

 

◆ インタビューの様子を動画でご覧いただけます。

【インタビュー:2021年(令和3年)12月】

 

 

 

 

<関連リンク>

【フラシティいわきオリジナルグッズをご紹介|フラシティいわき】

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